Unityのパーティクルシステムのよく使用するモジュールを簡単に解説【初心者向けガイド】

Unity

はじめに

Unityには、ゲームやアプリケーションにエフェクトを加える強力な機能「パーティクルシステム」があります。中でも「Shuriken(手裏剣)」は、Unityに標準搭載されているパーティクルシステムの名称で、簡単なエフェクトから複雑な演出まで柔軟に作ることができます。

本記事では、Shurikenの基本的な使い方から各モジュールの役割、実際のエフェクト作成までを初心者にもわかりやすく紹介していきます。

パーティクルシステムとは?

パーティクル(particle)**とは、小さな画像(スプライト)を大量に表示・アニメーションさせることで、以下のような視覚効果を作るために使われます。

  • 炎や煙、爆発。
  • 雪や雨などの天候エフェクト。
  • 魔法の光やオーラ。
  • 衝撃波やヒットエフェクト など。

これらを効率的に表現するための機能が、Unityの「Shurikenパーティクルシステム」です。

パーティクルシステムの作成方法

新しいパーティクルシステムの作成

  1. Unityエディタ内の「Hierarchy」ウィンドウで右クリック。
  2. Effects」→「Particle System」を選択。
  3. シーンに白い粒子が飛び散るエフェクトが表示される。

これで基本のパーティクルシステムが作成されました。

パーティクルシステムの基本設定

Particle Systemコンポーネントは複数のモジュールで構成されており、それぞれの役割を理解することで自分の思い通りのエフェクトを作ることができます。

Particle Systemコンポーネントとは

UnityのGameObjectに追加されるエフェクト用の機能パーツです。

主要モジュールの説明

パーティクル全体の基本的な挙動を決める設定。

設定項目
Durationエフェクトが繰り返される時間、ループ設定がオフの場合、これで終了
Loopingエフェクトが繰り返し再生されるかどうか
Start Lifetimeパーティクル1つ1つの寿命(秒数)
Start Speedパーティクルの初速度
Start Sizeパーティクルの大きさ
Start Color初期色(アルファ値も含む)
Gravity Modifier重力の影響度
Simulation Spaceワールド空間かローカル空間かの設定

Emission(エミッション)

パーティクルの発生頻度を設定。

  • Rate over Time:1秒間に発生するパーティクルの数。
  • Bursts:瞬間的に大量に発生させる設定(爆発などに最適)。

Shape(シェイプ)

パーティクルの発生元の形状を指定。

  • 形状:Cone(円錐)、Sphere(球)、Box(立方体) など。

Velocity over Lifetime(時間による動き変化)

寿命の間に速度を変える。重力や風のような影響を作る。

Limit Velocity over Lifetime

速度に制限をかけて、急激な動きを抑える。

  • 物理エンジン的な挙動のコントロールに有効。
  • Drag(空気抵抗)設定あり。

Color over Lifetime(時間による色変化)

パーティクルの寿命に応じて色を変化させたいときに使用します。

例:最初は明るく、時間とともに透明に消えるようなエフェクト。

Size over Lifetime(時間によるサイズ変化)

時間経過でパーティクルの大きさを変える設定。

小さくなりながら消える、または大きくなりながら拡散するなどが可能。

Rotation over Lifetime

寿命に応じて回転させる。

  • カーブで回転速度をコントロール可能。
  • 自然な風の流れや回転効果を表現。

Noise

パーティクルの動きに「ノイズ」を加えて自然に揺らす。

Sub Emitters

別のパーティクルを発生させるモジュール。

タイミング説明
Birth出現時に
Collision衝突時に
Death消えるときに

例:爆発時に火花や煙が飛び散る二次エフェクトを追加

Texture Sheet Animation

スプライトシート(アニメ画像)を使って見た目を変える。

  • アニメーションする爆発や魔法などに使える。
  • スプライト数やフレームレートの調整も可能。

Trails(軌跡)

パーティクルの残像・尾を描画する。

  • 火の玉、彗星、スピード感あるエフェクトに最適

Renderer(レンダラー)

パーティクルの見た目を最終的に決める設定。

設定項目内容
Material使用するマテリアル
Render ModeBillboard(常にカメラ向き)など
Sorting Layer / Order描画順設定(UIや背景との関係)

まとめ

UnityのShurikenパーティクルシステムは、簡単な設定から複雑な演出まで対応できる非常に強力なツールです。基本モジュールの理解と少しの工夫で、クオリティの高いエフェクトを作成できます。
より良いエフェクト制作を一緒に頑張りましょう!

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