はじめに
砂嵐は、砂漠や荒れた土地で発生する自然現象であり、視界を遮る砂粒と強い風が特徴です。
本記事では、初心者向けに砂嵐エフェクトの制作手順をわかりやすく解説していきます。
砂嵐を構成する要素
砂嵐エフェクトを作るためには、以下の主要な要素を考慮する必要があります。
風の流れ
砂嵐の基本的な動きとして、風によって流れる砂の流れを表現します。
風の方向を意識して、ランダムな揺らぎを加えるとリアルな表現になります。
風で発生する砂煙の作成
フォトショップを起動し、テクスチャサイズは512×512で作成します。
背景が白で作成されます。背景のレイヤーに鍵がかかっているので、鍵を外して黒色のレイヤーに変更します。黒に変更する理由は、白のブラシ、白を基本的に使用するので背景は黒の方がわかりやすからです。
次に、メニューバーの表示からガイド→新規ガイドレイアウトを作成を選択。
そうすると、新規ガイドレイアウトが表示されるので、列と行を2×2にしてください。
これをすることで、テクスチャの中心がわかるようになります。
メニューバーは何ぞや、という方はこちらの記事を見ていただければ。

次に、ツールバーにあるグラデーションツールを使用し、オプションバーの円形グラデーションツールを選択します。
そして、先ほど作成したガイドの十字の中心をクリックしたままドラックで外側まで外側まで引っ張ると下の画像のように白い線が表示されます。白い線が表示されたままクリックを話すと、円形のグローができると思います。

新しくレイヤーを作成し、メニューバーのフィルター→描画→雲模様1をクリックします。
レイヤーには雲の模様が表示されます。

先ほど作成したグローのレイヤーの上に雲模様のレイヤーを置き、雲模様のレイヤーの描画を乗算にします。そうすると、グローのレイヤーの上に雲模様がのります。

このテクスチャをpngで保存し、unityへ持っていき砂煙として使用します。
砂粒の飛散
砂嵐の中には、細かい砂粒が舞っている様子を再現する必要があります。
パーティクルシステムを利用し、大小異なる砂粒をランダムに発生させます。
風の方向に沿って動かしつつ、ランダムな回転や速度変化を加えると自然な印象になります。
- 風の流れ(方向性を持った砂の動き)
- 砂粒の飛散(大小の粒子が舞う表現)
- 視界の低下(奥行きに応じた透明度の調整)
砂粒の作成
こちらもサイズも512×512で背景は黒で作成します。
ハード円ブラシのブラシのサイズを変更しながら作成します。

こちらはよく使われているテクスチャになります。一つのパーティクルでたくさんのパーティクルを出しているようにみえるからです。パーティクルの量を出さずに、たくさんのパーティクルが発生しているようにみえます。
実際のエフェクト制作手順

今回は赤枠で囲んだ3つの構成で作成していきます。
smoke_001は一番奥の濃い砂煙
smoke_002は明るい砂煙
sandは砂粒
基本の風の流れを作る
- テクスチャを使用した流れる風の作成
一番奥の濃い砂煙(smoke_001)
Duration | 5 |
Looping | ☑を入れる |
Prewarm | ☑を入れる |
Start Lifetime | 3~5 |
Start Size | 15~20 |
Start Rotation | 0~360 |
Start Color | 421E00 |
Emission | 30 |
・Shape
Shape:Box
Scale:X 80 Y 80 Z 0
・Velocity over Lifetime
Random Between Two Constans
X:2~5 Y 0 Z 3~4
・Color over Lifetime
Alphaのピンは10%、50%に配置

・Renderer
Sorting Fudgeの値を10

Sorting Fudgeはエフェクト表示順を決めるものになります。
数が多いほど後ろに表示されます。ということは、数が小さいほど前に表示されます。
一番奥の濃い砂煙(smoke_002)
Duration | 5 |
Looping | ☑を入れる |
Prewarm | ☑を入れる |
Start Lifetime | 2~4 |
Start Size | 20~30 |
Start Rotation | 0~360 |
Start Color | 421E00 FFB575 |
Emission | 20 |
・Shape
Shape:Box
Scale:X 30 Y 30 Z 0
・Velocity over Lifetime
Random Between Two Constans
X:2~5 Y 0 Z 1~2
・Color over Lifetime
Alphaのピンは10%に配置

・Renderer
Sorting Fudgeの値を0
砂粒の飛散を表現
- パーティクルシステムを活用(小さな砂の粒子を発生)
- 速度をランダム化して自然な動きに
視界の低下を表現
- 霧のエフェクトを重ねて奥行きを出す
Gounrdを作成する
Hierarchyで右クリックをし、3D Object→Planeを作成。
InspectorのScaleのXYZを30ほどにする。
Planeにマテリアルをあて、Albedoにテクスチャをいれる。
テクスチャが必要な方はこちらからダウンロードしてください。

砂粒
Duration | 5 |
Looping | ☑を入れる |
Prewarm | ☑を入れる |
Start Lifetime | 3~4 |
Start Size | 3~4 |
Start Rotation | 0~360 |
Start Color | 805823 732F11 |
Emission | 50 |
・Shape
Shape:Box
Scale:X 30 Y 30 Z 0
・Velocity over Lifetime
Random Between Two Constans
X:4~8 Y 0 Z 1~3
・Color over Lifetime
Alphaのピンは10%に配置

・Renderer
Sorting Fudgeの値を0
こちらすべて設定し終わるとしたの動画のようになります。
まとめ
- 砂嵐のエフェクトは「風」「砂粒」「視界の低下」「遠景のぼやけ」の組み合わせが重要
- パーティクルとポストプロセスの活用でリアルな表現が可能
- 応用として「砂の色変更」「強弱のある風」などを加えると、さらにクオリティアップ!
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